WOZNIAK_密林





WOZNIAK
密林


様々なプロジェクトでOPN以降の電子音楽から最新ベースミュージックまで探求しているYuta Hoshiのメインバンド・プロジェクト『WOZNIAK』のサードにして初のフル・アルバム。テックグルーヴのミニマリストが本来の姿で追求する進行形バンドサウンド。

catuneから2枚目のアルバムとなる『密林』は2014年に一部ALでのデモ制作からスタートし、16年春に録音が終了した。DALLJUB STEP CLUBやOUTATBEROの活動も並行しながらの制作は、全楽器を本人が演奏するスタイルを維持しつつ、WOZNIAKライブメンバーのShunsuke Hashimoto(Gt)や太田美音(Vo)他、多数のゲストを招いた。解像度を増した録音とミックスは前作同様ハイスイノナサの照井淳政。前段までの抽象的な説明を瞬時に感覚で理解させるだろうオープニングトラックは近代建築の父ル・ コルビュジエが提唱した構造システムがタイトルの由来だ。Hoshi個人のメンターでもあるレーベルボス9dwへのオマージュ的なM2のディスコビートと細やかなギターアプローチ、レイヴィーなシンセアレンジには確かに前作からの進化が見て取れる。ディストーションギターの絨毯爆撃M3(こちらは丹下健三の都市計画だ)でロックに急接近しつつ、Mathew Jonson影響下のM4でシリアスなムードを一変。先行配信曲“Timeless”を生素材に置き換えたタイトルトラック(ライブではドゥームメタル並みのヘヴィーさだ)とデュオ時代の素材を展開したM6もWOZNIAK流のロック的ダイナミズムだ。そして本作のハイライト、M7(マイク・インクを想起させる)からM8への流れは圧巻。乱数生成のカオスに美しい配列を見出すようなリズムパターンこそ電子工学/量子力学の中間領域だけに生まれる“マスター”の表現と言えるだろう。前作収録のハードテクノ“Less is more”のアップデート版M9、そしてWOZNIAKの未来像を占う重要要素「声」と「唄」に向き合った最もエモーショナルなクロージングM10と聴き通せば、Yuta Hoshiが見据える次なる次元への道筋が朧気ながら浮かび上がってくるはずだ。(Taro Funakoshi) ~ライナーノーツより一部抜粋~


1. Domino System
2. Windless
3. Civic Axis
4. Magnetic Moment
5. 密林
6. Repaint The Wall 7. GAS
8. ズレ
9. Landing


[release]2017/06/07
[price]¥2,000+tax
[format]CD
[cat]CATUNE-63
[genre]邦楽/J-INDIES