インディー・ポップ/ドリーム・ポップのオリジネイターが到達した、静かで洗練された現在地。1995年のアルバム・デビューから30年を迎えたsugar plant。2025年の30周年には1996年リリースの名作『after after hours』のリマスター再発、井の頭レンジャーズによる『rise / happy』のシングル・リリースを行なった。そしていよいよ30周年のラストを飾るニュー・アルバムが完成。この数年でSpotifyでは月間リスナーが急増、主に北米とヨーロッパでの20代、30代の新しいリスナーを惹きつけている。そのドリーミーなサウンドを今作ではさらにアップデートし、日本発のオルタナティブ・ポップを世界に向け発信する。
80年代中旬、日本でヴェルヴェット・アンダーグラウンドやザ・ドアーズを聴いて育った二人によって結成された sugar plant は、90年代のUSインディーに影響を受けながら独自の歩みを始めた。1995年にアメリカのレーベル〈ポップ・ナルコティック〉からアルバムを発表し、初のUSツアーを経験。以降、インディーとダンス・ミュージックが交差する90年代の空気を吸収しながら、そのサウンドを進化させてきた。1996年録音の『after after hours』、続く『trance mellow』『happy』、そして2000年の名作『dryfruit』を経て、2018年の『headlights』から新たなフェーズへ。緩やかで流れるような音像はさらに研ぎ澄まされ、静けさと奥行きを併せ持つ表現へと到達した。30周年を経て発表される新作『one dream, one star』は、その歩みを凝縮し昇華させた作品である。多作ではないが、一貫して“sugar plantらしさ”を失わない稀有な存在であることを、あらためて強く印象づける一枚だ。



